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クリニックブログ
乳歯・永久歯のにごり エナメル質形成不全について
お子様の歯の一部が白く濁っていたり、茶色かったりすると心配だと思います。
乳歯、永久歯も両方起こります。
結論は、エナメル質形成不全です。
歯の表層はエナメル質と言います、そのエナメル質が形成されず、白や茶色に濁ってしまっている状態。
その部分は歯が弱くなっていてむし歯になりやすいです。
先天的の場合
お母さんが妊娠してる時に、何らか障害が起こった場合。
お母さんの病気、感染、服用した薬の影響、ホルモンのバランスの異常などで、歯の形成が阻害されてしまった場合。
早産や低体重出産でも起こると言われています。
この場合、左右に対称に起こることが多いです。
さらに、遺伝によっても起きるとされています。
しかし、遺伝の確率は非常に低いです。
後天的の場合
・乳歯の時に、衝撃が加わったり物理的刺激を受けた時に、そのすぐ下の永久歯がエナメル質形成不全になることがあります。
・ 乳歯の虫歯で神経が死んで根っこの先に炎症が慢性的に存在し腐ってしまった状態が続くと、その乳歯の下の永久歯がエナメル質形成不全になることがあります。
・ 乳歯に起こる場合は、0~2才のエナメル質形成時に、発疹や熱性の病気になったり、栄養障害によりエナメル質の形成不全がおこるとも言われています。
エナメル質形成不全が起こる原因は解明されていないのが現状です。
現状では、エナメル質形成不全を完全に治すのは難しいです。
乳歯のうちにしっかり虫歯を防止することが一番の治療法となるのではないでしょうか。